[chat face=”nayami1.png” name=”ナヤミくん” align=”left” border=”blue” bg=”gray”style=”maru”] プロテインを飲んで起こるかもしれない問題を全部知りたい。
その問題を解決する方法も知りたい。[/chat]
このような悩みを解決できる記事になっています。
結論
起こるかもしれない問題 | 原因と解決方法 |
お腹を壊す | 乳糖不耐症の可能性があるので、ホエイプロテインでも不純物を限りなく取り除いた『ホエイプロテインアイソレート』や『ソイプロテイン』にする。 |
腎臓に負担がかかる | 最近の論文によると、タンパク質の過剰摂取による腎機能の低下は、引き起こさない可能性も出てきている。少なくとも1日あたり、タンパク質1.5g/体重kgでは問題がないとされている。 |
おならが臭くなる |
大腸の腸内細菌のバランスが崩れて、悪玉菌が優勢になっているせいで、悪臭を生み出しているのが原因。対策として善玉菌を増やす方法2つ。
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肌荒れやニキビがでる |
ホエイプロテインやカゼインプロテインに含まれている動物性タンパク質を摂取したことで、テストステロン(男性ホルモン)が増加し、皮脂分泌が盛んになったことが原因。 植物性タンパク質である大豆から作られる『ソイプロテイン』にする。 |
尿管結石のおそれ |
尿路結石症全体の約80%が原因不明。その中で原因とされているのが、動物性タンパク質の過剰摂取。 植物性タンパク質の『ソイプロテイン』にする。 |
この記事を読むことで、プロテインを飲むことで起こるかもしれない問題5つと、その解決方法がわかります。
お腹を壊しやすい

牛乳を飲んで、よくお腹を壊したりする人を見ないでしょうか?
実は牛乳に含まれている糖質である、『乳糖(ラクトース)』を分解できないことが原因なのです。
これを『乳糖不耐症』といいます。
この乳糖不耐症はプロテインにも当てはまり、牛乳より作られる『ホエイプロテイン』や『カゼインプロテイン』を摂取することでも起こるのです。
こういう体質の人は、ホエイプロテインでも限りなく不純物を取り除いた『ホエイプロテインアイソレート』や大豆から作られる『ソイプロテイン』を使うとよいでしょう。
なお、乳糖不耐症は治らないとされています。
乳糖不耐症
定義
ミルクに含まれる糖質である乳糖をグルコースとガラクトースに分解する乳糖分解酵素(ラクターゼ)の活性が低下しているために、乳糖を消化吸収できず、著しい下痢や体重増加不良をきたす疾患。ラクターゼ活性低下の原因には、先天性の酵素欠損と2次性の酵素活性低下がある。ただし、哺乳類では生後一定期間ラクターゼ活性は非常に高く、授乳期を過ぎると活性が生理的に低下する。また、感染性腸炎などによる2次的なラクターゼ活性低下は原則として生理的活性レベルに回復するため、ここで述べる乳糖不耐症は新生児・授乳早期に発症する先天的なラクターゼ活性低下に基づく病態を指す。
疫学
先天性の乳糖不耐症はまれであり、日本でも海外でも疫学は不詳であるが、もっとも高頻度とされるフィンランドでも6万分の1。
腎臓に負担がかかる

タンパク質の過剰摂取は、腎機能の低下を招くなどと広く知られてきました。
しかし実際のところ、これという根拠はないのが現実です。
最近の研究に至っては、タンパク質の過剰摂取による腎機能の低下は、ないのではといわれるほどです。
この問題については随時、調べていく必要がありそうです。
高タンパク質を摂取しても問題ない
『栄養学雑誌』が出している論文で、気になる研究がありました。
その研究とは、健常な成人の腎機能に対する高タンパク質の影響を調べるというものです。
結果として、高タンパク質(1日あたり体重kgに対してタンパク質1.5g)を摂取しても腎機能には悪影響はなかったと示しています。
つまり、 1日あたり体重kgに対してタンパク質1.5g は問題ないことになります。
これだけではまだなんともいえませんが、今までの定説に疑問を持ってしまいますね。
Michaela C Devries, Arjun Sithamparapillai, K Scott Brimble, Laura Banfield, Robert W Morton, Stuart M Phillips
The Journal of Nutrition, Volume 148, Issue 11, November 2018, Pages 1760–1775,
おならが臭くなる

プロテインを飲むとおならが臭くなる。
このようなことをよく聞かないでしょうか?
実はこれ、ちゃんとした原因があるのです。
その原因について掘り下げていこうと思います。
腸内細菌について
人の腸管(主に大腸)には約1,000種類、100兆個にもおよぶ腸内細菌(腸内細菌叢や腸内フローラとも呼ばれる)が生息しています。
人の腸内細菌は、善玉菌と悪玉菌、そのどっちでもない中間菌と、大きく分けて3グループで構成されてます。
これらの菌は互いに密接な関係を持ち、複雑にバランスをとっています。
腸内細菌の中で1番数が多い菌は中間菌で、次に善玉菌が多く、悪玉菌は少数です。
おならが臭い原因

結論からいうと、増え過ぎた悪玉菌が悪臭のガスを出し、それが腸内に溜まり、おならとなるからです。
悪玉菌が増える原因は、タンパク質や脂質が中心の食事・不規則な生活・各種のストレス・便秘などです。
腸内細菌は肥満、糖尿病、大腸がん、動脈硬化症、炎症性腸疾患などの疾患と密接な関係があり、これらの患者の腸内細菌は健常者と比べて著しく変化していることが知られています。
健常者の腸内は?
中間菌を除き、『ビフィズス菌』や『乳酸菌(正確には乳桿菌)』などの善玉菌が優勢です。
善玉菌は乳酸や酢酸などを作り腸内を酸性にすることによって、悪玉菌の増殖を抑えて腸の運動を活発にし、食中毒菌や病原菌による感染の予防や発がん性を持つ腐敗産物の産生を抑制する腸内環境を作ります。
また善玉菌は腸内でビタミン(B1・B2・B6・B12・K・ニコチン酸・葉酸)を産生します。
さらに善玉菌のカラダを構成する物質には、身体の免疫力を高め、血清コレステロールを低下させる報告もされています。
善玉菌を増やす方法

腸内の善玉菌を増やす方法は、大きく分けて2つあります。
1つ目は、生きた善玉菌である『プロバイオティクス』を直接摂取する方法です。
食品ではヨーグルト・乳酸菌飲料・納豆・漬物など、ビフィズス菌や乳酸菌を含むものです。
ただしこれらの菌は、腸内にある程度いても住みつくことはないので、毎日摂取して腸に補充する必要があります。
なお、善玉菌は大腸に到達せずに途中で死んでしまっても、善玉菌のカラダを作る成分に有効な物質があるため、生理機能に期待できます。
2つ目は、善玉菌を増やす作用のある『プレバイオティクス』を摂取する方法です。
食品成分としてはオリゴ糖や食物繊維で、これらの成分は野菜類・果物類・豆類などに多く含まれています。
消化・吸収されることなく大腸まで到達し、腸内にもともと存在する善玉菌の好物である、炭水化物のエサを与えて数を増やそうという考えです。
オリゴ糖は大豆・たまねぎ・ごぼう・ねぎ・にんにく・アスパラガス・バナナなどの食品にも多く含まれているので、取り入れると良いでしょう。
市販されているオリゴ糖製品の有効摂取量
1日あたり 2~10g
※オリゴ糖を急に摂取するとお腹を下す恐れがあるので、その時は小分けして摂取するといいでしょう。
腸内細菌の状態を知る方法
腸内の状態を知ることはとても大事になってきます。
そこで簡単に腸内のことを知る方法が、便を観察することです。
善玉菌が多くていい状態
善玉菌が酸を作ることで、便の色が黄色から黄色がかった褐色で、においはあるが臭くなく、形状は柔らかいバナナ
腸内のバランスが悪い状態
黒っぽい色で悪臭がある便
引用: 厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト e-ヘルスネット 腸内細菌と健康
肌荒れやニキビができる

プロテインを飲みだしてから、肌荒れやニキビができたことはないでしょうか?
これはプロテインの特性に大きく関わっています。
もしも肌荒れやニキビで悩んでいるとしたら、早急にプロテインの種類を変えることをおすすめします。
肌荒れやニキビの原因
ホエイプロテインやカゼインプロテインの元となる牛乳の、動物性タンパク質が原因になります。
動物性タンパク質はテストステロン(男性ホルモン)を増加させます。
テストステロンは皮脂分泌を盛んにし、盛んになった皮脂が毛穴に詰まることでニキビになります。
活発な皮脂は肌荒れを起こす原因にもなります。
改善方法

動物性タンパク質のプロテインではなく、植物性タンパク質のプロテインに変更してください。
植物性タンパク質のプロテインは、大豆から作られる『ソイプロテイン』になります。
ソイプロテインを選ぶコツとして、植物性タンパク質は動物性タンパク質に比べて『必須アミノ酸の量』が少ないといわれています。
そこで、アミノ酸がバランスよく含まれている、良質なタンパク質かを知る方法として『アミノ酸スコア』というものがあります。
アミノ酸スコアは含まれるタンパク質の栄養素を表しており、アミノ酸スコアが100もしくはそれに近い数値であれば、理想とされているアミノ酸組成に近いものと考えられます。
アミノ酸スコアが100に近いものを選ぶとよいでしょう。
ニキビは放っておくと痕に残る可能性があります。
たかがニキビと思わずに、早急に病院に行くことをおすすめします
尿路結石のおそれ

プロテインを飲むと尿路結石になりやすいと聞いたことはないでしょうか?
尿路結石は尿路に結石が詰まることで、激しい痛みを伴う恐ろしい病気です。
しかも結石がとれるまで痛みが持続的に続くいわれ、絶対になりたくない病気です。
本当にプロテインを飲むと尿路結石になりやすいんでしょうか?
そこのところを掘り下げていこうと思います。
尿路結石について
腎臓で作られた尿は腎盂、尿管を通って膀胱に貯められ、尿道から体外へ排出されます。
この尿の流れる通路を尿路と呼び、その尿路に結石ができる病気が『尿路結石症』です。
結石が存在する場所によって腎結石、尿管結石、膀胱結石、尿道結石と呼ばれます。
結石が尿路をふさぐと、腎臓の中の圧が上昇するため、突然に疼痛発作といわれる激痛をおこします。
わき腹から背中にかけて間欠的にまたは持続的に痛み、時に下腹部に痛みが放散します。
吐き気や嘔吐を伴うこともあり、血尿をみることも多く、痛みの発作によって程度が変わります。
さらに細菌感染を合併すると高熱がでます。
閉塞が長く続き感染症を繰り返す時には、腎臓の機能に障害を与える場合もあります 。
尿路結石の原因

結石ができる原因はいまだ十分に分かっていません。
尿路結石症全体の約80%以上は原因不明です。
尿路結石の原因
- 尿中のカルシウム、シュウ酸、尿酸などが過剰
- 結石を抑制する物質(マグネシウム、クエン酸)の減少
- 尿路感染、尿路奇形、尿の停滞など
- 動物性タンパク質の過剰摂取
- 水分摂取不足など
上記の要因が挙げられますが、多くの因子が複雑に関与してると考えられます。
尿路結石の原因疾患
- 痛風
- 副甲状腺機能亢進症
- 尿路の奇形
- ある種の薬剤(副腎ステロイドの長期連用など)
対策として
尿路結石の約80%が原因不明とはいえ、少なからずプロテインが尿路結石に関わっていることは確かです。
ホエイプロテインやカゼインプロテインなどの『動物性タンパク質』の過剰摂取によります。
この結果をどう捉えるかですが、気になるようでしたら植物性タンパク質のソイプロテインに変えることを勧めます。
まとめ
- お腹を壊しやすい
- 腎臓に負担がかかる
- おならが臭くなる
- 肌荒れやニキビができる
- 尿路結石のおそれ
上記についての原因や改善策を説明してきました。
プロテインを飲むことによるリクスはそれなりにあります。
しかし、その反対のいい面もたくさんあります。
私達を構成するなくてはならない成分、タンパク質。
日常の食事だけでタンパク質を十分に摂ることができれば1番いいんですが、それはなかなか難しいことです。
食事では足りないタンパク質をプロテインで補うことが大切になってきます。
大事なのは知ることです。
起こるかもしれない問題やその問題の解決策を知ることで、プロテインをより安全に使うことができます。
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